池袋ハンズが、ニトリへ
2021年10月末に東急ハンズ池袋店が閉店した。
東急ハンズについて書こうと思う。池袋店は1984年に開店したそうだ。当時を振り返ると、洒落た都会的なイメージに対して、憧れに似た思いさえ抱いていたように思う。何を買っただろうか。手帳は何度か買った気がする。今では紙の手帳などを持つ人も少ないが、2000年くらいまでは多くの人が持っていたし、1990年代には厚いシステム手帳を持って、外回りをするのができるビジネスマンの姿であった気もする。
細かなものもハンズに行けば置いてあった。お気に入りのボールペンのブルーブラックの替芯などは、やはりハンズに行けばあった気がする。他にも工作好きの私は、工作のための部材も買いに行った。ハンズメッセなどというものもあり何度か行った。渋谷店よりも池袋店によく行った気がする。
今、大抵のものはネットで手に入る時代になった。例えば実物を見て買いたいもの、そんなものは何があるだろうか。実際の色味を見て買いたい文具など確かにネットよりも実物を見たい気がする。でも池袋には伊東屋もあるし、世界堂もある。ハンズでなければならないものというものは減ったのかもしれない。ハンズ自体も取り扱いアイテム数が随分と減ってきていたのではないかと思う。工作をするのに部材を探したときには、ネット以外でも、郊外の巨大ホームセンターに行った方が見つけられることが多くなった。
その東急ハンズは、ホームセンター大手カインズの子会社となり、2022年10月には「ハンズ」と社名が変更されたそうだ。
象徴的な気もするのだが秋には池袋ハンズあとはニトリになる。苦境に立たされているハンズと、勝ち組のニトリ、象徴的な交代ではないかと思う。テレビ東京の番組では、ニトリは33年連続増収増益だと言っていた。33年前といえばバブルの最中で当時誰もデフレの時代が来るなどとは言っていなかった。東急ハンズで買った厚いシステム手帳を片手に、多くの人ができるビジネスマンを気取っていた。誰もがどうやって高い商品を売るか、そんなことばかりを言っていた気がする。
北海道で設立されたニトリは北海道拓殖銀行の経営破綻の影響も受けているそうだ。拓銀破綻後の2000年頃でさえも国民のほぼ全員が景気は良くなると思っていた。この時期からデフレを予見するかのように展開していったニトリやユニクロが勝ち組となった。世界の大きな流れを読む。そんなことに成功した企業が勝ち組となった。付加価値とか、プレミアムなどと言っていた企業の多くは淘汰された。
もし今、戦争になるなどというと鼻で笑われそうだが、大きな世界の流れを読むことこそが重要なのだとしたら、そんなことさえも視野に入ってくるのではあるだろう。まぁ庶民が先を読んでどうするんだという意見も聞こえそうだ。
この秋に、ニトリがオープンしたら、読書のための快適なソファーを見に行くことにしようと思う。



