「君の人生を変える100の小さな習慣」を読んで考える
書籍名 |  :  | 君の人生を変える100の小さな習慣 |
著作者 |  :  | 藤野 英人 |
出版社 |  :  | 阪急コミュニケーションズ |
発売日 |  :  | 2012/04 |
ISBN |  :  | 9784484122090 |
ビジネスの扉を開く (2013/10/22)
若いときは、兎に角、迷うものだ。何をして良いのか判らなくなる。そんなときに読んでみると良いだろう。でも、この本はビジネスの本だ。本当の内容を、書籍名が言い得ていないような気がする。
ビジネスで成功するためには、より多くのアンテナを張り巡らせるべきだといったことが書かれているように思う。私なりの書籍名を付けるとすれば、例えば、「ビジネスの扉を開くための100の小さな習慣」、そんな名前とするだろう。確かに、「事業環境」を持っている若者にとっては、「人生を変える」となるということかもしれないが。
私は、数少ない椅子を誰でも手にすることができるといった考えには強く反対する。
この本の、100の習慣の中に、お金がない者へのメッセージがある。私は、この本の内容とは違うが、「カネがないなら戦略を持たねばならない」と強く言いたい。物事には、必ず初期値がある。人間にも持って生まれた環境がある。すべての人間の初期値が同じだと考えるほうが不自然だ。もし、カネだけでなく、「どうやら余り多くを持っていない」と感じたとしたら、「何をして、何をしないのか」が重要になる。「絞込み」が弱者の戦略だ。強者は多くのミスも許されるが、弱者はよりシビアな選択に迫られていることを理解するべきだと思う。
トップファンドマネージャーとして、5500人以上の社長に取材し、多くの成功者に接してきたという著者の藤野英人氏が書いたこの本は、「人生を幸せにする習慣」が書かれた本であるとのことだが、「幸福」とは間違いなく心的状態のことだ。お金があれば、多少の不幸には気が付かなくなることは間違いない。
しかし、「幸福」とビジネスとは、本来別のものである。
もし、ビジネスの扉を開きたいのではなく、人生を変えたいのだとしたら、私は、まず、TVを止めることを薦める。勿論、楽しむことを止めようといっているのではない。それどころか、嫌々築いた基礎は脆いものだ。自分の頭で考え、自分なりの価値観を築くことを強く薦める。
もし、ビジネスの扉だけを開きたいのであれば、私も、まだできていないことがあるので、実践してみようと思う。