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悪韓論 (新潮新書)

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「悪韓論 (新潮新書) [単行本]」を読んで考える

書籍名 : 悪韓論
著作者 : 室谷 克実
出版社 : 新潮社
発売日 : 2013/4/17
ISBN : 9784106105166

なぜ日本人はあまりにも忘れやすいのか。 (2013/09/17)

まず、私が思ったこと。それは、1945年以前は同じ大日本帝国民だった筈なのに、なぜ、こんなにも、あらゆる記述が驚くことばかりなのか。インターネットなどで、既に多くの驚くべき韓国の実態は出回っているので、事実そのものよりも、その裏に潜む構造に、深いため息と共に、驚嘆さえ覚えた。しかも、明らかに「注意書き」として各行政施設に貼っておくべきだと言いたくなるようなことが数多く含まれる。なぜ、日本人はこれらをいとも簡単に忘れたのか。

著者の室谷克実氏も「韓国にほとんど関心がなかった」と書かれているが、多くの日本人も、今でさえも、韓国に特別な興味があるわけではないように思う。それでも私がこの本を読んだ理由は、日本の病巣の多くが韓国と関係が深いと、今、感じているからだ。

恥ずかしながら最近まで、特に歴史に興味はなかった。子供の頃は、「まるで見て来たかのように教科書を読む」社会という教科の意味さえも良くわからなかった。なのでといっては言い訳になるが、最近まで、「日本が朝鮮と戦った」と勘違いをしていた。そんなこと考える機会もなかったし、重要なことだと思わなかった。もともと、他人の言うことを素直に信じるほうではなかったが、私にとっての「大きな気付き」以来、特にメディアの垂れ流すことを疑うようになった。大体、「日本は儒教の国」なんて、とんでもないプロパガンダのひとつではないかと思うようになっていたが、この本を読んで確信に至った。

最近よく言われることに、北朝鮮は「李氏朝鮮」そのものだ、ということがある。同じように韓国も、放っておけば「李氏朝鮮」レベルに回帰することは、この本の記述からも、他の朝鮮史に関する本からも、間違いのないことなのではないだろうか。問題は、なぜ日本人がそこにいるのか。日本人の云う「正義」からも明らかに逸脱したことに、なぜ日本人が加担しているのか。

この本には韓国の恥ずかしくなるような実態が書かれている。それでも朝鮮は、地政学的に劣悪な状況下で、長い期間、民族としての存続を成し遂げてきた。日本人には堪え難きことばかりだろうが、それが彼らの生き方だ。問題は日本だ。急速に国内に外国人を取り込んでゆく中で、本当に生き残れるのか。

驚愕の事実にも随分と慣れたが、それでも私が、最も「えっそうだったの」と驚かされてしまったのは、次の一文だ。

記紀には、新羅征伐のため兵を率いて半島に渡った日本の将が、新羅から贈られた二人の美女に誑(たぶら)かされ、何と同邦の任那を攻撃してしまった話が載っている。

今の反日的な日本の政治にも長い歴史があるのかと妙に納得させられた。

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