ホーム 近頃思う 「資産所得倍増計画」の前にやることないのか

「資産所得倍増計画」の前にやることないのか

日本の株主は70歳代以上が4割で、若者は海外株に目が向いているといったニュースがあった。

本当に若者の目は海外株に向かっているのだろうか。そもそも投資する資金を持っていない若者が大半なのではないか。増税に熱心な首相の岸田氏は、「資産所得倍増計画」などと謳うが、資産を持っているのは高齢者ばかりではないのか。そんななか、投資と称した詐欺に引っかかる若者が本当に多い。消費者庁などのサイトにもあるが、必ず儲かると謳い友人、知人を勧誘している若者がいる。ネットワークビジネスは大昔からあるが、暗号資産は、ポンジースキームと親和性が高いように思う。

crypto coin

Photo:WorldSpectrum @Pixabay

2017年の始めには約10万円だったビットコインは、2021年末には70倍近い値がつき、暗号資産は儲かるという印象を与えた。ビットコインに似たアルトコインの新規発行を謳うことが多い。昔から未公開株詐欺はあるが、似ている以上に、さらに実体が捉えづらくなっている。全くのポンジスキームであったとしてもコインを発行したということにすれば、被害者はそれ以上何も言い辛い。仮にコインの価値がゼロになってもである。

ビットコインが暴騰したこと以外にも、暗号資産は本当に詐欺と親和性が良いように感じる。無限連鎖講で商品を広めていく場合、通常は、商品として実物を用意しなければならない。だが、暗号資産では実物はいらないのである。

増税に熱心な岸田氏の謳う「資産所得倍増計画」などの前に、投資教育をするべきではないのか、そもそも若者が資産を持てるようにするべきではないのか、と本当に思う。私は、社会に出て随分と時間が経つが、アムウェイ、バブルスターなどや、その他多くの無限連鎖講とも取れる勧誘を受けてきた。その手法は昔からあまり変わらず100年以上前に James Allen が説いた成功哲学を使ったり、最近では引き寄せの法則など、実体の掴みづらいテクニックを駆使して、あの手この手で、結局はアナログな手法で勧誘をされた。少し冷静になれば必ず儲かることがあったら、他人に熱心に教えるなどということはないと思うのだが、やってる人たちはなかなか目が覚めないようである。

目を覚まして欲しいということにおいて、 Amazon プライムで見た「ウルフオブウォールストリート」という映画について書こうと思う。随分と前の映画にはなるが、未公開株を高値で売ってなり上がった実話をもとにした映画である。私個人的には営業職の経験が長いこともあり、アグレッシブな営業姿勢は嫌いではない。全くの個人的な経験ではあるが、アグレッシブな営業を展開する企業は、この映画ほどではなくても陰で顧客を罵るような行為が見られることが多い。熱心に勧誘する知人も、この映画のように陰で顧客を罵っているのではないかと、私は思う。

公式サイトの予告編が、まだあったので貼っておく。

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