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今年もF1鈴鹿は終わった

自動車レース、世界最高峰のひとつ、フォーミュラ・ワンが、2022年10月9日に鈴鹿サーキットで開催された。年間チャンピオンの決まる可能性がある一戦、私は DAZN で観戦をした。撤退したはずのホンダが冠スポンサーのレースであった。

前々日までの予報では、晴れの決勝レースとなるはずであったが、前日になると雨の可能性が報じられ、当日になると、決勝レースのスタートに合わせるかのように強い雨が降り出した。レースは14時に始まった。フォーメーションラップが終わりスタートしたレースは、3周目で強くなった雨のため長い、長い中断となった。

2022年の フォーミュラ―ワン(F 1)は、グランドエフェクトカーが復活するなどレギュレーションが大きく変わった。昨年、2021年にハミルトン一強の時代は終焉を迎え、それでもコンストラクターとしてはメルセデスの時代が続いた。今年はどうなるのか。2年目を迎えた久々の日本人ドライバー含め、3人に増えたアジア系ドライバーの活躍はあるのか、フェルスタッペンの時代が始まるのかなど、興味が尽きない年であった。

昔のことにはなるが、1980年代 F 1ブームがあった。当時は地上波でも放送があったが、リアルタイムでの放送は、唯一日本グランプリだけであったと記憶している。他のレースは数時間遅れで深夜に放送されていた。

1980年代の鈴鹿は天気の良い日が多かったように思う。赤とんぼが飛ぶさまをとらえた鈴鹿の映像が印象的であった。決勝レース翌日の10月10日は、旧・体育の日、スポーツの日であるが、1964年の東京オリンピック開会式があった日だ。なぜこの日にオリンピックが開催されたか、それは晴れの確率が高い日であったからだと記憶している。「温暖化はない」というような人もいるが、理由がなんであれ、昔とは違う天気の日が、多いように思う。

DAZN は値上げがあり随分と高くなったが、かつて地上波で放送していた頃は数時間遅れて放送されていたわけで、リアルタイムで見ることができなかった。リアルタイムで延々とレースの再開を待つ時間を、昔は体験できなかったのだから、今は良い時代になったのだと思う。

2022年の鈴鹿は、なぜか日本の首相を含む、数人の国会議員がF1を訪れた。「この首相、前からモータースポーツに興味あったかな」と思いつつも、確かにグローバル企業がずらりと顔をそろえる F 1の世界、何らかの指示、ガイアツがあってもおかしくはないのかとかも邪推する。

大幅に短縮され終わったレースは、ルール解釈の問題で、レース後暫く年間チャンピオンが決まったのか、よくわからない不思議な時間が続いた。この文章を書いている今の時点では、中断のまま周回数が規定に達しない場合、ポイント数は減らされるが、規定に達しない周回数でも、中断のままではなく終了となれば減ることはないというルールの解釈で混乱していたのではないかとのことだった。

何かを拒むかのように強い雨に直撃され、水をさされた形ではあるが、フェルスタッペンの年間チャンピオンが決まり、今年も鈴鹿は終わった。

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