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「本」と「カーリル」について

私は「本」で助けられたと思っている。本がなければ、今生きていないだろうと思う。求めたものは「答え」なのか「ヒント」なのか、兎に角、生きてきたことの苦しみにもがき、這い上がる糸口を「本」に求めた。

かつては本を探すことにも多くの労力を要した。図書館にも行ったが、それよりも神保町にある三省堂書店など巨大な店舗で探すことが多かった。図書館は古い本ばかりで、行ってもあまり役に立たないと言うイメージしかなかった。

当時、良く利用した本屋も、2000年頃からだと思う、徐々に閉店を目にするようになった。アルメディアという調査会社によると2020年の書店数は約1万1千店、2000年からはほぼ半減しているそうだ。2022年6月には、昔よく行った赤坂の文教堂も閉店した。街の顔のひとつといってもいいであろう書店が次々と無くなっている。

一方で、時間がゆっくり流れるような印象さえあった図書館が、2005年頃からだと思う大きく変貌を遂げ始めた。インターネットでの検索システムを導入する自治体が増え始めたのだ。中規模の自治体でも一つの自治体に図書館が10館くらいあるだろうか、その図書館の蔵書を全て検索すると、思ったよりも探していた本があることに気がつく。さらに、ほかの自治体の図書館も検索することができるので、大抵の場合は目的の書籍にたどり着くことができる巨大なシステムへと変貌した。

この検索システムだけでも驚くべき事ではあったが多数の自治体の図書館を一気に検索するサービスが出現した。カーリルという サービスだ。カーリルのホームページに2012年の設立とあるので広く普及し始めたのは2015年くらいになってからではないだろうか。初めてこのサービスを 発見したとき最初に思ったことは「こんなことしていいのか」という疑問だった。各自治体の図書館のデータに直接アクセスするわけで、各自治体のサーバーは大変な負荷をかけられることになる。このサービスは、じきに終了するのではないかと思った。しかし、終わることなく現在も着々と進化を遂げている。

カーリルでは様々なAPIも提供しているが、とりあえず自動で作成できる簡易なリンクを設置した。本当に、便利になったものだ。

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